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コロナ禍なんて読む?意味と使い方をシェア

2020年が始まって3か月。今年は新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲う、ある意味で人類の歴史に刻まれる災禍の年になってしまいました。

「災禍」と書きましたが、コロナ感染では最近メディアなどで「コロナ禍」という言葉をよく見かけます。そもそも「コロナ禍」ってなんて読むの?その意味は?今回は「コロナ禍」という言葉について意味や語源、「~禍」という他の用例があるのかなどを調べてみました。

ひまり
お正月には「五輪もあるし楽しい年になればいいな…」と神社に初詣に行ったのに…。まさかこんな悲しい年になるなんて

コロナ禍なんて読む?

「コロナ禍」。ニュースなどでは「コロナ禍のため世界で都市封鎖が相次ぎ…」などと時折使われますが、「そもそもこれなんて読む?意味は?」とお思いの方も多いのではないでしょうか。

これは「ころな・か」と読みます。「コロナ」は「新型コロナウイルス」の略。「禍」は「わざわい、災難」といった意味の字です。本来は「新型コロナウイルスの感染拡大による様々な災難や被害」と表現すべきところですが、余りに長いので、一言で表すためにつくられた一種の〝造語〟だといえます。

似てるけど「コロナ鍋」「コロナ渦」じゃないからね。コロナを煮て食べちゃいたいのは分かるし(笑)、巻き込まれたりする感じはにじむけど……どっちも誤用じゃ!!
れん

コロナ禍の意味と使い方

「人には聞きづらいけど、なんて読む?」と気になっていた方がいたかもしれない「コロナ禍(ころな・か)」。「禍」という漢字は漢和辞典によると以下のような成り立ちと意味があります(以下参考文献:漢語林・デジタル大辞泉・大辞林などより)。

【禍】
・会意兼形声文字で、示(しめす)偏は「神にいけにえを捧げる台」を表し、つくりの「咼」は「肉を削り取り頭部を備えた人の骨と口の象形」を表す。

・「削られ、ゆがむ」といった意味から、神がくだす「わざわい」を示す字。意味は「災(わざわ)い」、「神が与える罰」、「思いがけず受ける不幸や災難」

れん
禍の反対語は福。「禍福(かふく)はあざなえる縄のごとし」(幸福と不幸は表裏一体で、代わる代わる来るものだ)ということわざもあるな。早くコロナが消える日が来てくれええい!!

また面白い語源として、禍は「伝説上の生物」というものもあります。

・禍(か、わざわい)は伝説上の生物、怪獣で災禍を生み出す存在であると言われている。禍獣、禍母(かも、かぼ)とも。
・仏教経典「旧雑譬喩経」にある。何一つ災禍がない豊かな国の王が「禍というものがこの世にはあるらしい、見てみたい」と家臣に命じて探させたところ、市場で「禍母」と呼ばれる巨大な猪のような生物が売られていたので買って来た。
・禍は1日1升もの針を餌として食べるので、王は国民に日々針を差し出させたが、国民が疲弊してしまい国から逃散。困惑した家臣たちが禍を殺そうとするが体が鉄のように硬く刀で斬ることも突くことも出来ず、薪をつみあげ火をかけて焼き殺そうとしたら、火だるまの禍が駆けまわって国中を燃やし尽してしまい、国は滅びてしまった。市場で禍を売っていた商人は天の神の化身であったという。
Wikipediaより(抜粋)

「市に禍(わざわい)を買う(自ら悪事を招く)」って故事成語はここから来たのね。発生源が市場の食用動物だったって言われるコロナにも何だか通じるわね……
ひまり

そしてこの「禍」をうしろに付けて、簡略に「○○によって引き起こされる災難」という意味を示すのが「○○禍」という言い方です。古くから使われる日本語表現で、「コロナ禍」以外にも様々な例がありますので次にご紹介しましょう。

禍を使った事例集

「なんて読む?意味は?」の答えは「ころな・か」で「コロナによる災難」だと分かった「コロナ禍」。似た言い方は他にも多くありますので以下に例示します。

戦禍(せんか)

戦争による被害。用例「戦禍を被る」「戦禍を生き抜く」

舌禍(ぜっか)

1、自分の言論が法律・道徳などに反していたり、他人を怒らせたりしたために受ける災い。用例「芸能人が自身のインスタでの舌禍事件を謝罪した」

2、他人の中傷や悪口などによって受ける災い

水禍(すいか)

洪水による災害。また、水におぼれること。水難。用例「水禍に遭う」

ペスト禍

・ペストはペスト菌による感染症。致命率が60~90%と非常に高く、死者の外見から昔は「黒死病」と恐れられた。古代から世界的大流行が繰り返され、特に14世紀に起きた大流行では全世界で1億人が死亡したと推計されている。ペストによる被害を「ペスト禍」とも言う。

コレラ禍

・コレラはコレラ菌による感染症。突然の高熱、嘔吐、下痢、脱水など激しい症状で致死率が高く、感染力も非常に強力なため古来何度も世界中でコレラ・パンデミックが起きた。日本でも江戸時代以降一度に何万人も死亡する大流行が何度も発生している。この被害を「コレラ禍」という。

アスベスト禍

・アスベスト(石綿)はかつて耐熱性に優れた物質として建材などに多く使われたが、肺癌・悪性中皮腫などを起こすことが分かり、その後全廃された。日本でも05年ごろ、建設作業員らの健康被害が社会問題になり、国は救済措置のための法律を制定した。これらアスベストによる被害を「アスベスト禍」とも言う。

「禍」は「思いがけない災難」だから、やっぱり天災とか伝染病とかで使われることが多いんだな!
れん

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • 最近よく見る「コロナ禍」という言葉。読みは「ころな・か」
  • 「禍」は「災い、思いがけない被害」の意。猛獣が語源の逸話も
  • 「戦禍」「舌禍」や「ペスト禍」など過去の感染症でも用例多数

人体に病気を引き起こす微生物などは「病原体」と呼ばれ、そうした細菌、ウイルス、寄生虫などは有史以前から人間世界の災いの大きな部分を占めてきました。そして最先端の科学技術に囲まれた現在も全く同じです。

ただそれら病原体も、もともとは自然界や動物の体内などで共生し静かに暮らす〝生き物〟だったわけですが、何らかのきっかけで人の体内に入り、変異したり毒素を出すなどして「凶悪な敵」になったとされます。

人類が飽くなき探求と欲望で地球を席巻し開発したことで、環境が変化し、そうした未知の生物が「病原体」になったともいわれます。人間が活動し進歩する限り、新たな病原体との衝突は永遠に続き、新しい「○○禍」も続々と生まれてきそうです。

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