気づかれないうちに刺され、数時間後や翌日に死ぬほどのかゆみに襲われるというハエの仲間ヌカカに、悩まされたとの報告が相次いでいます。
ヌカカに刺されたら、どうすれば良いのでしょうか?かゆみ止めのムヒは効くのでしょうか?
ヌカカに刺された場合のかゆみのメカニズムとこれに効果的な薬剤、刺されないための防御策についてまとめました。

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ヌカカに刺されたらヤバイ?
「糠粒のように小さい蚊」から名付けられたヌカカは、体長1~2ミリのハエの仲間で、ゴマ粒のようで、気づかれにくく、衣服の下に潜り込んだり、網戸を簡単にすり抜けます。
ゴマダラチョウの幼虫から吸汁していたヌカカ。 pic.twitter.com/T78zaf3GWC
— Konajirami-ya (@Hepota) November 4, 2019
刺されると数時間後に、その部位が赤くなり、猛烈なかゆみに襲われ、かゆみや腫れが1週間以上続き、人によっては、1カ月以上続く場合もある厄介な虫です。
そのかゆさはどんなものかを見てみましょう。
ヌカカに全身刺された後の1ヶ月ほんとに死にたいと思うほど苦しんだな..
前に海で磯ヌカカに刺されまくり悶絶する痒さで刺された跡は残るし長びくしでトラウマです
めっちゃ小さいのに、刺されると普通の蚊より死ぬほどかゆくなり・・
昨日ヌカカ?に噛まれた患部めっちゃ腫れてるし痛いし痒いしで辛い
とにかく赤くなってて痒い。しかも刺されたことに全く気づけてない。(蚊はたまに気づく。羽音もするし)
沖縄では、アーサ(ヒトエグサ)を採るときに被害に遭うように、海でが多いようですが、水田、森林、山間地帯、また沼、渓流沿いなど、山に行った時や農作業中も刺されるようです。
また、じわじわと全国に広がっているようです。
トクナガクロヌカカとイソヌカカの2種類が確認されており、吸血するのは雌です。
・鹿児島県の奄美大島や加計呂麻島(瀬戸内町)3月末から5月初旬が発生のピーク
・沖縄県の久米島(沖縄県久米島町)2~5月
・鳥取県西部の米子市弓浜地区 毎年5、6月に最盛期
干拓工事が行われた湖・中海側で多く見られ、畑仕事をしている人なども。

ヌカカに刺されたらムヒは効く?
ムヒをつけてみた実例が報告されています。
・ムヒαEXが全然効かない
・ムヒαEXで元のかゆみの7~8割くらいにはなるが・・・
・ムヒを塗っても全く効きません。
かゆみのメカニズムには即時型反応と遅延型反応の2種類あり、ヌカカの場合は刺されてから、数時間から翌日にかけてかゆみが起こり、長い人では1~2週間断続的にぶりかえすということから、遅延型反応のメカニズムによるかゆみと考えられます。
即時型反応に有効なのは、ヒスタミンによるかゆみの刺激の発生を抑える抗ヒスタミン成分で、遅延型反応に有効なのは、炎症細胞の働きを抑えるステロイド成分です。
ムヒαEX には、抗ヒスタミン成分として、ジフェンヒドラミン塩酸塩、中程度のステロイド成分として、PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)が含まれています。
ムヒSなど他の種類にはステロイド成分のPVAが全く含まれていないので、ムカカには効果がないことになります。
ムヒαEXの場合、100g中ステロイド成分のPVAが0.15g含まれていますので、それなりの効果は期待できるとは思いますが、効果の期待できない抗ヒスタミン成分として、ジフェンヒドラミン塩酸塩も1g含まれていますので、ステロイド成分を適切に使って、効果的に対処しようとするなら、皮膚科で、症状に適したランクのステロイド剤そのものを処方してもらったほうが速やかにかゆみを取り去ることができると考えられます。
ステロイドは副作用に注意が必要ですので、その意味でも皮膚科の診察を受けた方が良いと思えます。
ちなみに筆者の場合、頭髪から顔に至る、フケや皮膚のはがれ、かゆみで悲惨な状態にあった時、大学病院の皮膚科で処方されたのは、目の周りは低ランク、顔は中ランク、頭は高ランクのステロイドでした。
体の部位でのステロイドの吸収のされやすさで区別が必要なためとのことでした。
その意味でも市販のステロイド剤は、安全性を考えて、強さや量を加減していると想像されます。
したがって、ムヒαEXを、休日など医者に行けない場合に使うとしても、ヌカカのかゆみに十分な効果は期待できないのではと思えます。
刺されないために
なるべく肌を露出しないように長袖、長ズボンなどを着る。
耳に綿を詰めたり、風呂敷を頭にかぶったりして外出する(奄美大島、加計呂麻島の住人)
イカリジン(KBR3023)やジエチルトルアミド(ディート)を配した虫よけスプレーが有効です。
襟元や袖口あたりやその奥、服の隙間からも入り込んでくるので、服の内側にもスプレーしておきます。
刺されたとわかったら
1.石鹸と流水できれいに洗い流す。
2. 患部を冷やす。
3. 抗炎症成分が入っているステロイド系の薬を塗る。
4. それでも、収まらなければ、皮膚科医の診察を受けることになります。
ステロイド系の薬は、副作用もありますので、処方してもらう方が安全でしょう。
「ヌカカの毒はたんぱく質なので、45度以上の熱を加えれば変成し毒が消える」という温熱療法の情報が2,3ありましたが、真偽ははっきりしません。
ヌカカの毒がたんぱく質だとしても、ヌカカによるかゆみは、体内に入った成分に対して、白血球から、かゆみや炎症を起こすいろいろな物質が出てくることで生じますので、かゆみが生じてからたんぱく質を変性させても効果は薄いことになります。
単に、熱さでかゆみを忘れるのに過ぎないのかもしれません。

ヌカカに刺された!ネットの反応





翌日の痒みが出だし、虫刺され薬もあまり効かず、痒いこと痒いこと。
一週間くらいして、良くなったと思いきや、また痒みがぶり返してくるしつこさ
出典:ヤフコメ

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まとめ
要約すると...
- ヌカカに刺されると死ぬほどの痒さが数日から数週間続くという体験談が多数
- ヌカカのかゆみに有効なステロイド成分が含まれているムヒαEXでも、成分からするとその効果は限定的で、皮膚科で適切な種類のステロイド成分の薬剤を処方してもらった方が良い
- 刺されないためには、長そで、長ズボンなど肌を出さないのはもちろん、有効な虫除けを、服の内側を含めスプレーして防御する必要がある
筆者は、夏のシーズン、蚊に刺されてのかゆみが一番の悩みです。
それに倍するかゆみが数日から数週間も続くとなるととても耐えられそうもありません。
いくら防御しても服の間から侵入するヌカカは厄介ですね。
これも地球温暖化で、全国どこにでもいる厄介な虫となるのでしょうか?困ったものです。

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