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年金カット法案とは?分かりやすく解説すると

4月から年金がカットされるって!と話題を呼んでいます。
そんな法律がいつ決まったのでしょうか?

年金カット法案とは?を分かりやすく解説してみました。

マクロ経済スライドというのは、ずいぶん前から知っていたけどなぜ今年からとの声が多そうです。

結論は一言でいうと「2016年成立の年金カット法案の今年度からの適用部分により、賃金の下落を元にして年金額が引き下げられた」です。
どういうことでしょうか?
本文で詳しくお伝えしていきます。

ひまり
今年からって知らなかったわ!

年金カット法案とは?4月から実質スタート!

4月からその改正重要部分がスタートする年金カット法案とは?を分かりやすく説明してゆきましょう。

通称「年金カット法案」の正式名は「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律」で、2016年12月に成立しました。

この法律の目的は公的年金制度の持続性を高めると共に、将来世代の給付水準を確保することにありますが、支給額に直結するのは、「年金額の改定ルールの見直し」です。

これまで年金額については、毎年見直しが行われ、物価と賃金の変動率を基準に、調整されてきました。
いままでの制度では、賃金が下落した場合でも、物価が上昇していれば、年金の給付額が下がることはありませんでしたが、この法律によって、例え物価が上昇していなくても、賃金の下げ幅が物価の上昇を上回った場合には給付額が下げられることになりました。

受給者が恐れていたそのケースが2021年度に適用され、4月からの支給額が、2017年度以来、4年ぶりのマイナス改定になりました。

2018年度0.0%、2019年度+0.1%、2020年度+0.2%、2021年度▲0.1%と、前年と変化なしの年はありましたが、減額は物価が下落した2017年度以来となります。

適用は随分先と聞いていたのに、早速!
れん

年金カット法案を分かりやすく解説

2004年度から導入されたマクロ経済スライドはご存じだと思います。
物価が上がれば、年金額が毎年改訂されて、生活水準を落とさないようにされていた年金制度が、100年間維持可能な仕組みになるまで年金支給額の伸びを抑えるために、物価が上がっても、マクロ経済スライドによるスライド調整率により、それ以下に抑えるというものです。

例えば2015年度では、物価変動率 2.7%、賃金変動率 2.3%でしたが、スライド調整率▲0.9%で、物価変動率 >賃金変動率で、賃金変動率 2.3%にスライド調整率▲0.9%が適用され、本来1.4%となります。ただこの年は、特例水準の段階的な解消(▲0.5%)があるため、0.9%と決定されました。

つまり、物価が2.7%上がっても、年金は本来の額であっても1.4%しか上がらなかったことになります。
ただ、これまで、物価がほとんど上がってこなかったので、スライド調整率が実際に適用されたのは3回のみで、年金制度維持に不十分だと見られていました。

これを何とかしたいと改正されたのが、年金カット法案だったわけです。

年金カット法案の「年金額の改定ルールの見直し」には2つの重要なポイントがあります。
第1の改正ポイントはマクロ経済スライドの強化で、2018年4月から、適用されました。

平均寿命の伸びなどを受け、現行の物価や賃金だけを基準とした価格決定では、年金の制度が保たないため、2004年度から導入された「今後100年間の年金の収入と年金の支出を一致させるように、金額を調整する」仕組みで、その計算法は2021年度の例では次のようになります。

2021年度の場合
◆マクロ経済スライドによるスライド調整率(▲0.1%)= 公的年金被保険者数の変動率(0.2%)× 平均余命の伸び率(▲0.3%)(平成 29~令和元年度の平均) (定率)

物価や賃金が上がったとしても、100年間維持可能な仕組みになるまで年金支給額の伸びを抑えます。ただし、これまでは、物価や賃金がマイナスの場合には、それ以上に年金改定率を引き下げるようなことは行いませんでした。
これを、下げられなかった分を累積してとっておき(キャリーオーバー)、この部分を繰り延べて年金額が伸びた年で消化しようというものです。
2019年度に2018年度分が適用され、2021年度は次年度以降に▲0.1%分がキャリーオーバーされる予定です。

第2の改正ポイント賃金・物価スライドの見直しで、2021年4月から導入されます。
これまでのルールでは、物価は上がり賃金が下がった場合は年金額は据え置き、物価も賃金も下がったが賃金の下げ幅がより大きい場合は物価に基づき改定となっていました。この2つの場合において、賃金の下げ幅を元に年金額を下げるように変更されました。

これまでの毎年の年金額の増減をその計算根拠とともに、表にしましたので、具体的に見てゆきましょう。

支給額増減物価変動賃金変動スライド調整率キャリーオーバー分 
2018年度0.0%+0.5% ▲0.4% (▲0.3%)
2019年度+0.1%+0.6%+1.0%▲0.2% ▲0.3%
2020年度+0.2%+0.5%+0.3%▲0.1%
2021年度▲0.1%0%▲0.1%(▲0.1%)▲0.1%

2018年度は、物価変動++0.5%、賃金変動▲0.4%スライド調整率▲0.3%でしたが、賃金水準の変動がマイナスで物価水準の変動がプラスとなる場合には、年金額スライドなしとのルールにより、支給額の増減はありませんでした。

但し、スライド調整率▲0.3%は次年度以降にキャリーオーバーされました。

2019年度は、物価変動+0.6%、賃金変動+1.0%スライド調整率▲0.2%で、物価変動<賃金変動から物価変動+0.6%とスライド調整率▲0.2%で、+0.4%となるはずでしたが、2018年で引ききれなかったスライド調整率のキャリーオーバー分 ▲0.3%を適用し、結果として+0.1%となっています。

2020年度は、物価変動+0.5%、賃金変動+0.3%で、物価変動>賃金変動 から賃金変動+0.3%とスライド調整率▲0.1%から算出され、結果として+0.2%となっています。

2021年度は物価変動0%、賃金変動 ▲0.1%で、物価変動>賃金変動から賃金変動▲0.1%を、第2の改正ポイントが適用され、結果として▲0.1%となりました。マクロ経済スライドは▲0.1%でしたが、賃金や物価による改定率がマイナスの場合には、マクロ経済スライドによる調整は行わないと定められてますので、次年度以降に▲0.1%がキャリーオーバーされました。

つまり、2021年度は▲0.1%でしたが、本来▲0.2%で、▲0.1%分は来年に繰り越されているということです。

2021年度以前でしたら、物価変動に基づき、年金額は変わらないところでした。

ひまり
とても複雑だが、要するになんとかして減らしたいということ

年金カット法案に関するネットの反応は?

年金制度って国という名の胴元が受給年齢引き上げとか受給額引き下げとかルールを変更する謎の強制ギャンブルですよね。
言いたいことがたくさん有り過ぎて書ききれない。
正しく「国家運営の詐欺組織」がふさわしい表現です。
現在の世代間扶助方式なら、少子化なのだから減り続けて当たり前。もっと言えば、日本の人口はもう増えない事が決定的になってるので、もう年金が増える事はない。
早く掛け金方式にして、真面目に年金を収めた人が、収めた期間と金額に応じた金額を受け取れるようにすべき。
国会議員の削減、議員給与の引き下げ等をやってから、年金を引き下げろ。70歳を超えてる議員たちが主導して決めた年金法なんて、認められるわけがないやん。あんたら、いくら税金を貪ってるんだよ。もう、65歳を超えた人が国会議員に立候補しても、私は絶対に投票しない。
年金を減らすより公務員給与を下げるべき、そもそも生産性のない国家公務員は
給与が高すぎる、大企業並みの給料なんてありえない世間一般の並みの給料まで
下げるべきで、人事院勧告は廃止し第三者機関で給与改定を行うべき。
国会議員の議員定数も削減し国家予算を削減する方が先だ

出典:ヤフコメ

なかなか辞職せず歳費をもらい続けていた国会議員も
れん

まとめ

要約すると...

  • 2016年に成立した年金カット法案の今年度からの適用部分により、賃金の下落を元にして年金額が引き下げられた
  • 年金カット法案は、マクロ経済スライドの強化と、賃金・物価スライドの見直しにより、物価や賃金がマイナスとなっても、年金額を引き下げることが出来るような仕組みが作られた
  • 後からルールを次々と変えるのは、「国家運営の詐欺組織」との指摘や国会議員の削減、議員給与の引き下げが先ではないかとの厳しい声が多数

今回年金制度を改めて、調べなおしてみるとその複雑さに驚きます。

物価が上がることを前提に、マクロスライド方式で、年金を削ろうとしたが、物価が上がる年がほとんどなく、失敗したので、物価が上がらなくても年金を減らせる仕組みを作ったというのが、年金カット法案です

今から考えると、将来を考えれば、全国に立派な年金会館や保養所を数多く作るなどの浪費をなぜやったのか?その時々の自分たちのことしか考えていなかったと言わざるを得ません。

現在の厚生老齢年金、国民年金だけで、生活できているひとはほとんどいないと思われます。
国会議員数も含め、国全体のシステムを抜本的に変えないことには、すぐ立ち行かなくなるのは目に見えています。

ひまり
コロナ禍も含め、お先真っ暗

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