米国で、手数料無料の株取引アプリがミレニアム世代の支持を受け、特にコロナショック時に、口座開設が急激に増え、今年だけで、300万件増えました。
また、これまでに、問題となった事例や日本人が取引できるのかについてもまとめました。
ロビンフッドとは(株)どのような企業で、なぜこれほど支持されてきたのか?最近の米国株高に関係あるのか?株収益をどこから上げているのかについて調べました。

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ロビンフッドとは(株)?
米国のフィンテック業界で注目を浴びているロビンフッド Robinhood Markets Inc.とはどのような企業でしょう?
2013年4月にブラッド・テネブ(Vlad Tenev)氏とバイジュ・バット(Baiju Bhatt)氏が立ち上げたロビンフッドは手数料無料の株取引アプリの先駆けで、ミレニアル世代(中心年齢30歳、インターネット環境が整ったころに育った最初の世代)に支持され、昨年末で、アカウント開設数がアメリカで1千万件を超え、今年に入っても300万件以上増えています。
企業価値は既に76億ドル(約8270億円)に達していると言われています。
ユーザーの半数が、初めて投資を経験するという新しい世代向けの株取引アプリであり、投資のハードルをあらゆる方法で下げています。
・取引は非常に簡単で短時間で行える。
個別の銘柄のページに行き、「Trade」ボタンから「Sell」または「Buy」をタップし、株数を入力して、確認画面を経て購入または売却を完了させる。
取引時間内ならほぼ瞬時に取引が終わる。
・一部の利用者に限っては、1株未満の取引も可能で、0.000001株から注文でき、金額は1セント単位で四捨五入される。手数料はかからない。
・当座預金と普通預金に預けた資金に年1.8%の利息がつく
ロビンフッドの収入源は、より詳しいリサーチや分析データにアクセスでき、ロビンフッドから資金を借りられたりする「Gold」というサービス(毎月5ドル)や、金利収入、ブローカーから受け取るリベートとなっています。
Some Robinhood customers couldn’t trade (again) during Dow’s worst day since 2008 https://t.co/elix4yDjjF by @dawnmlim via @WSJ
— Jenna Telesca (@JennaTelesca) March 10, 2020
その後、取引無料アプリには、チャールズ・シュワブ、TDアメリなどが参入しています。
なお、日本在住の日本人は現時点で、ロビンフッドで米国株の取引はできません。
日本のネット証券大手5社も無料化の方向に動き出しているようですが、まだ信用取引に限ってなど、様々な制約がついているようです。
ただ、ネット証券の出現で、昔に比べると、取引手数料は大幅に格安になっています。
(これまでのトラブル)
投資初心者が簡単に取引を始められるうえ、特に激しい株高騰、下落を繰り返す最近のコロナ相場に翻弄される若者が増えているようです。
2019年11月 バグにより一部の顧客が無限の借り入れを行える状態に陥った。
2020年3月2日 システム障害に襲われサービスを一時的に停止した。この日はまさに、
コロナショックの急落から急回復を遂げた日で、取引を急ぐユーザーが殺到していた。
その後も11日までに2度トラブルに見舞われて取引が一時的に利用不能となっていた。
2020年6月12日 ロビンフッドでオプション取引を行っていた20歳の男子学生が、残高をマイナス73万ドル(約7800万円)と誤解して、自ら命を絶ったことに批判が集まっている。
ロビンフッドが複雑な取引について十分な説明を行わなかったため、本人が数字を誤解したと家族は訴えています。
ネットの投稿からは、「自殺した20歳男性が選んでいたのはライトユーザー向けの比較的低リスクの商品。
例えば株をある条件で、30ドルで売却した上で、同時に同じ株を別の条件で28ドルで購入する。実際に投資のリスクがあるのはこの差額の2ドル分。しかしこの売却と購入の処理には実際には時間差があるため、その間の一時的な収支を表示するととんでもない高額な値が表示される場合がある。」という説明がありました。
他の米国在住時に実際に使った方の投稿でも同趣旨でしたので、本人は大きなリスクを取った取引をしたつもりはないのに、誤解を生む損失表示に絶望したのかもしれません。
「この投資アプリの問題は、ユーザーにその辺りの情報を与えずに一時的な額を口座に表示してしまう仕組みとなっていたこと。」というのが納得できる説明かと思えます。
いずれにしても顧客保護体制が十分だったとは言えないようです。

株高はロビンフッドのせいだという声も
コロナ禍で、外出禁止などで、企業業績が悪化する中で、米国の株式市場は、金融緩和や将来の市場回復を織り込んで、コロナショックを乗り越え、史上最高値に達するかという盛況を呈しています。
特に、パンデミックを受けて、3月23日に株式相場が最低レベルに下がった段階で、ロビンフッドなど手数料無料の株式取引アプリに新規の個人投資家が押し寄せました。
株高は、彼らが、投機的売買を行っている結果ではという見方が出ていました。
しかし、投資銀行のバークレイズの解析によれば、「2020年3月以降の値動きから、・・・ロビンフッドの顧客が買っている銘柄は、市場平均よりも低いリターンしかあげられていない。彼らが買う銘柄は、値を下げている」とこの見方を否定しています。
つまり、ロビンフッドの利用者が好む銘柄の大半は、株価を下げていると言っています。

ロビンフッドへのネットの反応


というよりも、日本も世界も、教育の過程に「お金を扱う」ことをもっと含めるべき。
そして、基本的には「自分の使ってもよいお金の範囲で行う」ことを教えるべき。

完全に得をしているのは手数料を得る証券会社と税金を持っていく政府だけ
自分の勝ち分が誰かの負け分になる、金銭を賭けた競争なんだよ


まして、コロナで経済が混乱し、市場が乱高下を繰り返している今は、リスクが格段に高くなってる。
その程度の知識も状況判断能力も無い人は、そもそも相場に手を出すべきじゃ無い。
出典:ヤフコメ

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まとめ
要約すると...
- ロビンフッドとは(株)、手数料無料の株取引アプリで、簡単な操作で売買ができると、ミレニアル世代に支持され、米国で、開設口座が1300万件を超えている企業だが、これまで種々のトラブルがあった
- 最近の米国株高が、コロナショック後のロビンフッドなどによる若い株主の新規参入だとの見方があるが、専門家は否定的で、その証拠はない
- 20歳の大学生が巨額な損失に絶望して命を絶ったのは、リスクの高い取引に手を出した訳ではなく、低リスクのはずの取引でのソフトの誤解を生むような表示にあったのではと推測される。簡単に取引できるというのは危険が伴うという一つの事例。
コロナ禍の株取引が、悪化した企業業績の実態を伴わず、高騰している市場で、手数料無料、簡単に取引できると新規に加入した若者世代を翻弄しています。
これまでにないほど高騰、暴落を繰り返す荒れた株式市場に、2007年のリーマンショックを知らないミレニアム世代が、到底太刀打ちできるとは思えません。
日本ではまだ、これに相当する取引アプリはないようですが、ネット証券では、かなり格安の取引手数料を設定しており。気軽に取引が始められる環境になっています。
少額から始める、全額失っても困らない額に絞るなど初心者への基本ルールはさまざまありますが、現在の市場は過去にないほど荒れており、バブルが弾けて、コロナショック時以上の暴落に見舞われることが十分ありうると覚悟をしておく必要があります。

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