コロナ禍で1年延期された東京夏季五輪がいよいよ今月23日、開会式を迎えます。
今回は、東京五輪から採用される新種目「スポーツクライミング」を取り上げます。「最低限ここさえ分かってればOK!」な、スポーツクライミングのルールをわかりやすく解説します。(出典:Wikipedia、JMSCA公式など)

目次
スポーツクライミングのルールをわかりやすく解説
東京五輪で正式種目として初採用されるスポーツクライミング。まずはズバリ、その最低限のルールをポイントだけわかりやすくご紹介しましょう。押さえておく点は大きく2つです!
【ポイント1】種目は3つ
東京五輪のスポーツクライミングには「リード」「ボルダリング」「スピード」という3つの違う種目があります。いずれも選手が、リード以外では道具を使わず素手と足だけで壁を上っていく競技です。

【ポイント2】3種目の合計でメダル決定
そして東京五輪では、この3つの種目を一人の選手がすべて行い、その合計得点で最終順位を争います。1種目目、2種目目の結果次第で、選手たちの順位が抜きつ抜かれつの展開になるかもしれません。

では次に3種目それぞれのルールをわかりやすく解説します。
高さを競うリード
「リード」はスポーツクライミングの中で最も古い歴史を持ち、持久力が問われる種目。
12m以上の壁を、6分の制限時間以内にどこまで登れるか、その「高さ」を競います。選手はクイックドローと呼ばれる器具にロープを引っ掛けながら登り、途中で落下すると終了。やり直しはできません。

数を競うボルダリング
「ボルダリング」は高さ3~5mの壁を工夫しながら最適なルートで登っていく種目。
あらかじめ複数のコース(課題)が用意してあり、一番上の突起を両手で保持すると完登です。1つの課題の制限時間は4分で、その間は失敗しても何度でもチャレンジできます。
時間内に最も多く課題をクリアした選手が1位となります。

速さを競うスピード
「スピード」は文字通りスピード勝負。95度に前傾した15mの壁を、2人の選手が地上から同時にスタートして昇り、タイムが速い方が勝利。
突起の位置や角度は国際規格で統一されていてどの試合でも同じです。フライングは一発で失格。2人の選手が同時スタートするのは3種目中これだけです。

スポーツクライミング日本代表選手
ルールをわかりやすくお伝えしたスポーツクライミング。観戦準備をさらにバッチリにするために、史上初メダルを目指す我らが日本代表選手をご紹介しましょう。
【男子】
・楢崎智亜(ならさき・ともあ)栃木県出身、25歳。栃木・宇都宮北高卒。16、19年世界選手権ボルダリング優勝。他の選手が思いつかないような「智亜スタイル」のダイナミックな動きが特徴。
・原田海(はらだ・かい)大阪府出身、22歳。大阪・羽衣学園高卒。18年世界選手権ボルダリング初優勝。突起をつかむ指先の力が最大の持ち味。大きな国際大会でも動じない冷静な精神力にも定評。
【女子】
・野口啓代(のぐち・あきよ)茨城県出身、32歳。茨城・東洋大牛久高卒。18年アジア大会複合金メダル。スポーツクライミング界の第一人者。ゆっくりと安定した動作が特徴で、得意種目はボルダリングとリード。初代五輪女王の有力候補。
・野中生萌(のなか・みほう)東京都出身、24歳。東京・日出高(現目黒日大高)卒。16年世界選手権ボルダリング銀メダル。女子屈指の筋力と運動能力の高さを生かしたダイナミックな動きが持ち味。
スポーツクライミング最新SNS
引用:https://2020.yahoo.co.jp/event/sc/outline
#スポクラ寄席【リード編】#スポーツクライミング #梶裕貴pic.twitter.com/MCkMjHE4GB
— 梶裕貴 Yuki Kaji (@KAJI__OFFICIAL) June 29, 2021
https://twitter.com/noguchi_akiyo/status/1410519522503577602
https://twitter.com/au_official/status/1409345869900517377
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- 東京五輪で初採用スポーツクライミング。1人が3種目戦い合計点で順位
- 高さのリード、数のボルダリング、速さのスピード。体力・知力勝負
- 世界の女子第一人者野口、独特な動き男子・楢崎ら日本代表に金期待
青海アーバンスポーツパークで、8月3日から6日まで、男女の予選と決勝が行われる東京五輪スポーツクライミング。
リードとボルダリングは競技前に数分間の時間が与えられ、用意された壁のホールド(突起)をどう登るか考えることができるそうです。しかし自分が登る前に、他の選手が登っているところを参考に見ることはできず、まさに体力・技術・戦略力の勝負になります。
日本勢はボルダリングが得意種目で、瞬発力が必要なスピードは苦手な傾向。いかにスピードでライバルとの差を少なくし、リードとボルダリングで差を詰められるかが、メダルへのカギとなりそうです。
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