米国で、株式市場のコロナショック対策として、1年8か月続いてきた「量的金融緩和」の規模を縮小テーパリングが開始されることが表明されました。
2013年5 月を模して、株価暴落を予想する新聞媒体、専門家、youtuberの記事やコメントが出ています。
株価暴落はいつ起こるのでしょう?2021年における予想をまとめました。

目次
株価暴落が噂される理由
ダウ平均株価が最高値を更新するにもかかわらず、株価暴落が噂される理由についてまとめました。
避けられない「株価の暴落」はいつ起きるのか 早ければ11月8日以降すぐに「Xデー」は来る?などという記事も出ています。
背景は、11月3日、FED(アメリカの中央銀行)が、新型コロナウイルスの危機対応として1年8か月前に始めた「量的金融緩和」の規模を段階的に縮小するテーパリング(国債などの資産買い入れ額の減少)を今月後半から開始し、来年半ばに終了する見込みだと表明したことにあります。
「最大雇用と物価安定の目標に向けてさらに著しい進展があるまで続ける」方針とされてきましたが、高インフレ率が懸念され始められました。
一方で、ニューヨーク株式市場では、ダウ平均株価が、コロナ収束による、景気の先行きへの期待感から買い注文が出て、11月1日には、一時、3万6000ドルを上回って取り引き時間中の過去最高値を前営業日に続き更新しました。
また、IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も上昇し、3営業日連続で最高値を更新しました。
コロナ禍で、人の動きが止まり、経済が打撃を受けているにもかかわらず、2020年3月のコロナ暴落以降、日米問わず、株が高値を更新し続けている大きな要因の一つが、金融緩和により、市場に資金が潤沢に供給されたためだと説明されてきました。
その供給がストップするのですから、影響は大きいと思われます。
それ以外にも、現時点で、次のような株価暴落の要因となるイベントがいくつも列挙できます。
・FRBが利上げ
量的金融緩和のもう一方の柱です。
・新型コロナウイルスの感染再拡大
・地政学リスク アフガニスタン以外にも北朝鮮の核問題、台湾,尖閣諸島問題など
・中国経済の混乱
不動産企業のデフォルト、習近平の共同富裕政策による企業への圧迫
・米中対立の激化
経済、軍事、人権
・バイデン政権の政策 GAFAへの規制強化や、法人増税

2013年テーパリング開始の事例
2013年5 月22 日に、前FRB(連邦準備制度理事会)のベン・バーナンキ議長がテーパリングを表明したとき、市場は狂ったように反応し、株式は暴落しましたと言われています。
実際はどうだったのでしょう。
米長期金利
2013 年5 月初め 1.6%強
量的緩和の縮小観測が出始め、1.9%強に上昇
2013 年5 月22 日 バーナンキFRB議長がテーパリングを示唆
2013 年7 月上旬 2.7%強まで上昇
2013 年9 月上旬 3%程度まで急上昇
2014 年1 月 テーパリング開始 低下傾向に
2014年末 2.17%水準
2015 年1 月 1.6%半ばまで低下
ニューヨーク株式市場
2013年5月22日のバーナンキ発言後、一時的に下落したものの、2013年末にかけて持ち直しました。
2014年には、何度か調整が入ったものの、底堅さを維持し、年間上昇率は、7%を超えました。
日経平均
2013年5月22日のバーナンキ発言後、一時的に下落したものの、2013年末にかけて持ち直しました。2014年1月以降上値の重さが目立ちましたが、日銀の追加緩和で、年末にかけて持ち直しました。結局2014年の年間上昇率は7%を超えました。
円ドル
2013年5月1日 1ドルが97円39銭水準
2013 年5 月22 日 バーナンキ発言後 94円31銭水準と円高に。
2013年末 105円台を回復。
2014年10月31日 日銀が追加緩和を決定により、ドル高・円安が加速。
2014年末 120円近辺。
結局、長期金利に影響したが、ギクシャクあっても、株暴落までには至りませんでした。

2021年株価暴落予想まとめ
東洋経済オンライン
11/6付け
「避けられない「株価の暴落」はいつ起きるのか 早ければ11月8日以降すぐに「Xデー」は来る?」
11月3日、FEDのテーパリング開始表明に、米長期金利は、理屈通り上昇したが、株価は、暴落どころか上昇さえした。
常識と市場が食い違っており、何らかの大きなイベントををきっかけに、そこから売り一辺倒になると個人的には予想する。どんなに遅くとも、利上げが実際に行われる時までには常識の線に沿い、株式は現実に直面することになるだろう。
デービッド・タイス氏(モラン・タイス・キャピタルマネジメント)
ビジネス テレ東(2021.7.27)
2008年のリーマンショックによる株価の大暴落を予想したことで知られるモラン・タイス・キャピタルマネジメントのデービッド・タイス氏は、今再び、株価が大暴落する条件がそろっていると警告しています。
4〜5ヵ月以内にも暴落するとみている
・バイデン政権は法人増税に前向きで反企業的
・国債も大量に発行されている。
・株式市場は、一時的な下落はあったものの2008年からの強気相場が長すぎる。
以上から、10年以上続く長期的な弱気相場になり、株価が40~50%下落する可能性がある。
きっかけ
・ハイテク企業の決算悪化
・長く続くかもしれない高いインフレ率
・利上げ開始も恐れられている
・新型コロナのワクチンの効果の懸念
・新型コロナのデルタ株の影響の懸念
ロバート・キヨサキ氏
11/6付け
「金持ち父さん貧乏父さん」の著者であるロバート・キヨサキ氏が米国は2021年末に景気後退に陥り株式市場は大暴落に向かうと予測しています。
米国債務上限問題は12月に再び訪れる状況。
米国与党の民主党内には緊縮財政を求める議員が多い。
イングランド銀行の金融政策委員会の元メンバーであるデビッド・ブランチフラワーとロンドン大学のアレックス・ブライソン教授は、新しい研究で、米国はすでに2021年後半に不況に陥ったと主張しています。
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高橋ダン Dan Takahashi
超カリスマ投資系YouTuber
2021.2.5付
「リーマンやコロナを超える大暴落の可能性も」
根拠1:歴史が証明する大暴落のサイクル
経済学や相場の世界では、7年から8年くらいのサイクルでコロナショックのような中規模のクラッシュが起きると考えられています。
また、中規模なクラッシュとは別に、50~70年くらいのサイクルで大きなクラッシュ(1930年代のアメリカで起きた大恐慌)が起きています。
根拠2:「負債の水準」が上昇し続けている
アメリカを筆頭として国と民間の負債が増え続けているため、負債の増加によって世界経済がクラッシュする可能性がある。
恐慌の引き金は、需要(実体経済)と株価が紐づいていないのではないか」と気がついた投資家たちが株を売り始めからであった。
「負債起因のクラッシュ」が起きるリスクは高く、リーマンショックを凌ぐくらい大きなクラッシュが起きる可能性がある。
エンジニアのブログ
https://diversification-blog.com/
株価大暴落は2022年と予測【大恐慌の1929年とチャートが類似】
2021年2月13日
NYダウのチャート
1929年の大暴落前後と現在(2021年2月時点)のチャートの比較から
特に類似している点 1929年前後 現在(2021年2月時点)
株価上昇開始時期 1920年 2009年
ピーク後の下落時期 1929年5月 2020年3月(コロナショック)
1つ目は,株価が暴落する前にはその反動となる暴騰が必要であり,2021年2月時点で1929年の暴落前のような暴騰が見られないため。
2つ目は,1921年の株価上昇期から1929年の暴落までにNYダウは約6倍となっており,それを現在に適用すると2009年の6,500ドルから39,000ドルくらいまで上昇の余地があると考えるため。
したがってこれから4万ドル程度まで暴騰する時期があり,その後大暴落が生じると予測しています。
株価の大暴落は2022年秋が濃厚で,1~2年ずれることはあるので,もしかすると2021年秋か2023年秋かもしれない。

株価暴落のタイミングは?SNSの予想まとめ


購買力を超えて上がり続けたものは何時かは必ず下がる。
中国と韓国のバブルもいずれ弾けるだろう。

株はもう絶対に暴落しない
下がってもすぐに回復するので売る意味がないと
考える人が急増しても不思議じゃないですよね

マジ怖い。

-死
-税金
-株式市場の暴落を3日ごとに予想するロバート・キヨサキ
出典:ヤフコメ、Twitter

まとめ
要約すると...
- 株価暴落予想は11月8日以降すぐから、2021年末、2022年秋など幅がある
- 株価の大暴落の環境は整っており、考えられるイベントをきっかけに暴落しても不思議ではない
- 常識的に現状の株高がいつまでも続くとは考えられず、大暴落を恐れる声がある

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