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東京五輪中止で違約金は結局発生する?しない?経済的損失は約4兆5,151億円!

昨年10月にIOCのバッハ会長が、「ワクチンの有無に関係なく、東京五輪は開催できる」と公式に発信して以来、今年の夏に開催する方向で、日本政府、東京都、日本オリンピック委員会は突き進んでいるように見えます。

しかし、世界中で、変異ウイルスを含めた新型コロナ感染が収束することなく、東京都の感染拡大が止まらず、ここに来て緊急事態宣言が発出されるなど、世論調査でも、開催すべきは国民の27%に過ぎず、中止またはさらに延期のほうが多くなっています

東京五輪中止でIOCに対する違約金が1000億円が発生するので日本側から中止を言い出せないとの話がありますが、本当なのでしょうか?

また中止すれば、全体としての経済的損失はいくらになるのでしょうか?

確認してゆきましょう。

ひまり
またもインパール作戦に?

東京五輪中止で違約金は結局発生する?しない?

東京五輪中止で違約金は結局発生するのでしょうかしないのでしょうか?

過去の中止の例を夏季オリンピックで見ますと、
1916年 ベルリン(第6回大会)が第1次世界大戦により中止され、1940年 東京(第12回大会)は、日中戦争のため開催2年前に返上され、1944年 ロンドン(第13回大会)は、第2次世界大戦により中止と、いずれも戦争の勃発による中止となっています。

これらの場合は、中止の理由が戦争ですから、開催予定国が中止の責任をとって違約金を払ったことなどはあり得ません。

今回近代オリンピック史上初めての1年延期となったわけですが、開催国日本は、会の1年延期に伴って会場の再契約などの追加経費と新型コロナウイルス対策で合わせて2940億円が新たに必要となったとされます。
コロナのせいでの延期ですが、開催国として新たな費用負担が生じたわけです。

オリンピック憲章には、「責任-オリンピック競技大会の開催取り消し」の項があり、開催取り消しにより生じる損害に対する IOC の賠償請求権は保証されるとなっていますが、あくまで、「開催都市、 組織委員会によるオリンピック憲章違反、 IOCの規則や指示の不履行、 または義務違反があった場合」となっており、今回のようなコロナ禍による自然災害で、適用される可能性は極めて小さいと考えられます。

コロナ禍により延期した今回のケース、日本がコロナ禍のため中止したいと言ってもIOCが認めないとは想定しにくく、契約した企業など第3者が、主催側に明らかな瑕疵がない自然災害を理由とした中止に対して、違約金を請求することは提訴したとしてもきわめて難しいと考えられます。
従って、コロナ禍による中止を日本が言い出したとしても、IOCに対する違約金は発生しないと言って間違いないと思われます。

但し、第三者が中止による損害補償を、決定を意図的に遅らせたなどIOCに瑕疵があったと訴えた場合、IOCは免責、補償の義務なしとの契約を今回日本などと結んでいますので、日本がこれらを肩代わりするという可能性は残ります。

https://www.2020games.metro.tokyo.lg.jp/taikaijyunbi/taikai/hcc/index.html

招致以来どれくらい金をつぎ込んだことやら
れん

東京五輪中止での経済的損失はいくら?

2020年3月での、関西大学の宮本勝浩名誉教授の東京オリンピック・パラリンピックが、中止となった時の経済的損失の推計によれば、約4兆5,151億円とされています。

この経済的損失とは、大会が中止になったときに発生する新たな費用と、開催により期待されていた経済効果が失われる金額の合計を意味します。

失われる直接経済効果を、計画段階の経済効果から、設備整備費等すでに投資・消費済の約1兆7,538億円を差し引いて、約3兆4,624億円と推定しています。

さらに、オリンピック前、開催中、開催後の波及経済効果いわゆるレガシー効果について、約1兆527億円と推測しました。
・スポーツ、都民参加・ボランティア、文化、教育・多様性などのレガシー効果の経済効果
約8,514億円:約1兆7,028億円は約5割が失われると仮定
・経済の活性化・最先端技術の活用などのレガシー効果」の経済効果
約2,013億円:約20兆1,257億円の約1%が失われる仮定

以上から、中止の場合の損失の総計を約4兆5,151億円と算定されました。

ただ開催さえすれば、これらがすべて取り戻せるとは言えず、無観客で開催した場合や、現状では多くの外国観光客の来日が見込めないことを考えますと、小規模な開催をするとますます損失が増えるということにもなりかねません

ひまり
昨年中止していればこんなことには!

 

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東京五輪中止での違約金に関するみんなの反応

オリンピックって中止の時の違約金やばすぎでもうやるしかないんだと思ってたんだけど違うのかな
日本側が中止を言い出すと、IOCに対して1000億程度の違約金が発生するという説があるが、開催都市契約書にそのような記述はなく、都市伝説程度の話に過ぎない。そもそもIOCはコロナ禍を認めて延期に合意したのであり、同様にコロナを理由に中止を提案すれば、同意せざるを得ない立場にある
「オリンピック中止を日本から言うと違約金を払わなければならないので、IOCが言い出すのを待ってる」はデマです。
正確にはIOCが中止を言い出しても、IOCの損失は全て日本が補填する義務があります。どんな状況でもIOCが損しない契約書にサインしてるのです。
オリンピックをやるやると言い続けるのは、違約金を払いたくないのでIOCから中止を切り出すのを待っているのだ、という説、もしそうだとしても、それが対策の足かせになりつづけてコロナウイルスの死者が増えてしまう恐れは大きいのだから、やはりとっとと中止を決めなければいけないのでは。
オリンピックはたぶん「違約金払いたくない vs 自分から中止と言い出したくない」チキンレースの末に開催されるだろうけど、そもそも選手団を送り来んで来る国と審判団スタッフを用意できる競技団体がかなり限定されたグダグダなものになるのだろうと思ってる。

出典:Twitter

ネットにはいろんな説が飛び交っているだね
れん

まとめ

要約すると...

  • コロナ禍を理由とした東京五輪中止によるIOCに対する違約金は発生しない思われる
  • 中止による経済的損失は直接、波及効果の損失を含め約4兆5,151億円と推定される
  • 日本が中止を言い出せないのは違約金を払う羽目にならないためだとの説をデマだと否定するコメントが多くなっている

コロナ禍の下、形だけの開催した場合、中止した場合の経済的損失をどれだけ軽減できるか疑問です。
既に1年延期の費用がかかり、たとえ名誉のため、無観客小規模の形だけの開催をしたとしても、経済効果は大幅に減少し、中止を即決した場合と比べてかえって損失が大きくなるということも考えられます。

コロナ対策のように、決断が後手後手とならないように、切にお願いしたいものです。

ひまり
コロナで国家支出が相当増えているのに、ずるずる費用を増やすことはもうやめて!

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