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戦力外通告と自由契約の違いを分かりやすく解説!とうとうその時期がきた

プロ野球2021シーズンもいよいよCS、日本シリーズへ。両リーグ激闘のペナントレースだっただけに、ポストシーズンも接戦が期待されますね。

さてそんなファンのワクワクの半面、プロの世界では厳しい現実も…。ニュースでは「戦力外通告」の文字が連日途切れません。

ところでこの「戦力外」って「自由契約」とはどう違うのでしょうか。野球選手が辞めることは「戦力外」「自由契約」のほか「任意引退」「FA」「解雇」とも呼ばれますが、その違いって?今回はそれらを分かりやすく解説します。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)

いきなりある日「クビ」言い渡し。あの大谷だって「いらないと言われたら辞めるしかない世界」って言ってたよな…
れん

戦力外通告と自由契約の違いを分かりやすく言うと

「お前は今日限りクビだ!」。映画やドラマでしか見ない台詞かと思いきや、毎年秋のこの時期には各球団で日常的に繰り返されているのがプロ野球界。他のプロスポーツも同じで「夢と現実」の落差を感じさせます。

ただしNPBの場合、ひとくくりに「クビ」と呼ぶのはかなり語弊があります。選手がある球団を辞める場合、規約によって色々な定義がなされ、意味合いも大きく違います。「戦力外」「自由契約」「任意引退」「FA」「解雇」の意味をそれぞれ見ていきましょう。

戦力外通告とは

まずは戦力外通告です。これは読んで字の如く、ある選手に球団が「あなたは来季のうちの戦力構想から外れましたよ」と通告することです。

NPB球団は規約により支配下登録、即ち抱えられる選手総数は上限70人と決まっています。この範囲内で毎年球団は「投手は何人、野手は何人」とチームの戦力構想を練るわけで、これを超えるとその選手とは契約できません

そこで構想が固まると、外れた選手に対して「戦力外通告」で知らせます。つまりあくまで「通知」するだけで、今季の契約自体は満了までしっかり残っています

通告された選手が現役続行を希望する場合は、12球団合同トライアウトに参加したり自軍の秋季キャンプに参加して契約先を探すことが認められ、練習施設も使用できます。

ひまり
ただねぇ…「戦力外」って言葉の響きがなんか「あんたは不要」みたいでイタイのよね~

時期は?

NPBと選手会では、選手が余裕を持って来季の身の振りを対処できるように戦力外通告に期間を設けることで合意しています。

おおむね10月に入ると始まりますが、東京五輪中断があった今年は以下の通りとなっています。

第1次通告期間 … 10月4日からクライマックスシリーズ(CS)開幕前日の11月5日まで。(当初は10月25日までだったが、シーズン終了ずれ込みのため延期)

第2次通告期間 … CS全日程終了の翌日から日本シリーズ終了の翌日まで。ただし日本シリーズ出場チームは終了2日後まで。

れん
なるほど。いくら厳しいプロの世界とはいえ雇い主が「勝手気ままにいつでもクビ!」ってのはダメなんだな
日シリ出場チームは一番最後なのね。だから毎年、ビールかけの歓喜の輪にいた選手が翌朝戦力外通告され、あまりの落差に愕然とする姿……あれってファンもショック…
ひまり

戦力外通告される理由

戦力外通告される、つまり来季の戦力構想外になる理由はチーム事情により様々です。主に年齢による能力低下、怪我の多さ、成績低迷などが一般的。

ベテランでまだ元気な選手でも、チーム若返りのためあえて通告されるケースも。また20代など若手でも「同じポジションにより有望な選手が多い」場合などには通告されます。

ベテランで複数年契約途中でも、成績不振の場合は契約解除(事実上の戦力外)もあり得ます。ただそのときは、野球協約や契約に触れない限り残りの年数の年俸は支払われます。

自由契約とは

次に自由契約です。これは野球協約に定めがあり「ある選手がどの球団にも所属せずどことでも自由に契約できる状態」のこと。すなわち「クビになった」自軍含めたNPB12球団のほか、海外のMLBなどとも交渉できます。

NPB12球団は前述の「戦力外通告」などを行って来季のメンバーを固めると、11月末時点で「次年度契約保留選手」として公表しますが、ここに記載されていない選手が自由契約選手となります。

つまり戦力外通告を受けてそのままどことも再契約しないと、自然に自由契約になっちゃうってことね。ほぼほぼ同じイメージ?
ひまり

任意引退とは

「戦力外」「自由契約」の違いを見てきましたが、球団にとっては「選手としては来季契約はしないが、ぜひコーチで残ってほしい」というケースもあります。

この場合球団としては相手が自由契約になってしまうと、他球団に移る可能性があるので困ります。そこで戦力外通告後に「任意引退」を促します。これは「その球団がその人物の保有権を持った状態」を意味します。もう他球団との交渉はできません。

その球団一筋のようなベテラン選手が現役引退するケースでは、球団との円満な関係維持のため「任意引退」を選ぶことが多いようです。

FAとは

一見同じ「チームを辞める」ですが、意味合いが真逆なのがFAです。今までは「球団側主導」でしたが、FAは選手が自主的に契約をやめて新たな球団を選ぶ制度です。

すなわち選手側優位だともいえ、FA権を行使すると行きたい球団と交渉し、かつ高額な複数年契約を結べるといったメリットがあります。

ただしFA権取得は条件が非常に厳しく、相当な実績あるスター級の選手しか得られません。また高実績でも年齢が高すぎたり、ケガがちなどのリスクがあると、FA宣言してもどの球団も獲得せず「自由契約」になってしまう恐れもあります。

解雇とは

さらに上記とは全然意味が違うのが「解雇(契約解除)」です。プロ野球の選手契約期間は、基本的に毎年2月1日~11月30日と決まっており、3月や4月に早々とクビにされないよう前述のような「戦力外通告ルール」で選手の権利が一定程度保護されています。

それでも契約満了を待たず途中で、球団側が一方的に契約を解除するのが解雇です。これは主に犯罪などひどい不祥事を起こした場合に、懲罰的に行われることが多いようです。

最近では今年5月、ロッテが清田選手を「コロナ対策ルール違反の不適切行為を度々行った」と契約解除した例があったなあ
れん

今年の戦力外通告に関するSNSの反応まとめ

活躍してる時は年俸何億とか華やかやけど、結果が出なくなったら戦力外通告…本当厳しくて大変な世界ですね
優勝チームでも優勝した次の日に通告とか普通にあるしな
「中日山下斐紹自宅謹慎 緊急事態宣言下、遠征先で禁止の外食」やっぱり素行不良の噂通り。2次で戦力外通告か
この時期は週一で戦力外通告のモノマネしてる
謎の魚やつば九郎に戦力外通告はないのか?

出典:twitter

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • CS間近のプロ野球界では戦力外通告も続々。これって自由契約とどう違う?
  • 契約期間内に選手に交渉猶予を与えるのが戦力外通告。満了後は自由契約
  • そのまま球団に留まる任意引退。選手主導のFA。不祥事や犯罪では解雇も

強いチームでは、実力があってもなかなか出場機会に恵まれない選手がいるのがプロの世界の難しさ。そこでNPB選手会は、そうした選手を各球団が提示し合って移籍を一度に協議する「現役ドラフト制度」を提案しています。

選手はもちろん球団・ファンにも三方メリットある制度だと思いますが、球団側はどう判断するでしょうか。

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