MLBカブスのダルビッシュ有投手が2020レギュラーシーズンをほぼ終了。8勝を挙げMLBで日本人初の最多勝が決まりました!
いよいよMLB投手最高の栄誉・サイヤング賞に期待がかかります。ダルビッシュ有投手がサイヤング賞を獲得する可能性は?2020と過去の成績比較や、これまでMLB史上最も最多勝やサイヤング賞に近かった日本人投手を調べてみました。(出典:Wikipedia、各スポーツメディアなど)

目次
ダルビッシュ有2020の成績を過去年と比較してみた
コロナ禍のため超短縮の60試合シーズンとなった2020MLBですが、そんなイレギュラーな状況をものともせず、ダルビッシュ有投手は今季当初からずっと好調を維持。
今季先発最終戦となった25日のシカゴでのホワイトソックス戦でも7回無失点、3安打に抑えて勝利に貢献。今季成績をこれで8勝3敗、防御率2.01、93奪三振とし、日本人初のMLBリーグ最多勝のタイトルを確定させました。

こうなると日本ファンとして期待が膨らむのはMLB投手最高のステータスであるサイヤング賞の受賞。長いMLBの歴史、そして幾多の日本人投手が挑戦してきたMLBの世界で、過去に一度も日本人受賞者がいない栄冠です。ダルビッシュ有投手の2020年成績がいかに優れているか、過去の自身の成績と比較してみました。
■ダルビッシュ有のMLB成績(12~17年レンジャース、17年ドジャース、18年からカブス)
12年 29試合 16勝9敗 防御率3.90
13 32試合 13勝9敗 防御率2.83
14 22試合 10勝7敗 防御率3.06
15 (トミージョン手術で全休)
16 17試合 7勝5敗 防御率3.41
17 31試合 10勝12敗 防御率3.86
18 8試合 1勝3敗 防御率4.95
19 31試合 6勝8敗 防御率3.98
20 12試合 8勝3敗 防御率2.01
今季は短いシーズンのため登板や勝利数は少ないものの、クオリティースタート(QS=6回以上自責点3以下)10回、好投手の指標である「K/BB(奪三振÷与四球)」は6・64とリーグでも屈指。1イニングに許した走者を示すWHIPも0.96と、防御率と並んでMLBキャリアハイ。メジャー最低年俸レベルの選手に比べ、どれだけ勝利数を上積みできたかを示す勝利貢献度数WARもリーグトップの3・0で、チーム優勝への寄与度も傑出していたといえます。

過去に日本人最多勝に一番近かった投手は?
ついに日本球界の「夢」でもあったMLBリーグ最多勝を獲得した、初めての日本人ダルビッシュ有投手。2020年シーズンの成績は自身のメジャーキャリアでも最高といえる内容でした。
ちなみに過去、日本人投手で最多勝に一番近かったのは、08年の松坂大輔投手(当時レッドソックス)の18勝(3敗)。この年のアリーグ最多勝はクリフ・リー(インディアンズ)の22勝でした。

こうなると、今後ファンの期待が高まるのは「世界No1投手賞」ともいえる投手最高の名誉・MLBサイヤング賞。ライバルと目されるナリーグ投手の成績と比較してみましょう。
■2020ナリーグの主な成績上位投手
・ダルビッシュ有(カブス) 勝利8、投球回76、防御率2.01、奪三振93
・バウアー(レッズ) 勝利5、投球回73、防御率1.73、奪三振100
・ラメット(パドレス) 勝利3、投球回69、防御率2.09、奪三振93
・フリード(ブレーブス) 勝利7、投球回56、防御率2.25、奪三振50
https://twitter.com/radnaore/status/1309406014358265856

なお過去に日本人投手で「サイヤング賞に一番近かった」のは、実はダルビッシュ有投手でした。シャーザー投手(当時タイガース)が賞に輝いた13年に、ダルビッシュ投手は奪三振王のタイトルとともに13勝9敗、防御率2.83で記者投票2位と日本人の過去最高位に。
この年は岩隈投手(当時マリナーズ)も14勝6敗の好成績で記者投票3位。それまでは95、96年の野茂英雄氏、08年に日本人過去最多勝となった松坂投手の4位が最高でした。さて注目の今季、サイヤングの栄誉はダルビッシュ投手の手に渡るでしょうか。
ダルビッシュ有2020最新海外の反応





出典:YouTube
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- ダルビッシュ有が日本人初のMLBリーグ最多勝獲得!8勝で抜群の制球光る
- 過去には08年松坂の18勝が日本人最多。ダル自身は今季がキャリアハイか
- 「34歳で一番体調いい」と充実のシーズン。期待高まるCY賞と世界王者
直球は150km後半の豪快さで、かつ小さく変化する球を10種類近くも投げ分けるダルビッシュ投手。少しずつ球を動かしてバットの芯を外し空振りやファウルにするというスタイルは現在の米球界では主流ですが、中でも今季のダルビッシュ投手は制球力が冴え、さすがのメジャー強打者も対応できていないようです。
15年のTJ手術以降は苦しい日々が続き、鳴り物入りでカブスに移籍した一昨年は右腕の故障でわずか1勝。昨季前半も不振で、ダル投手自身「もう終わったな、年取ったのかなと思っていた」とも。ただ去年前半に、妻でレスリングの元世界女王・聖子さんから「(不調なのは)私のせいじゃない?」と泣かれたことをきっかけに「妻も子供もいるのにちゃんとせなあかんと思った。あれを機に全てが変わった」といいます。
ダル投手の今季はまだまだ続き、ポストシーズンでの戦いが待っています。ワールドシリーズで2戦2敗したドジャース時代の雪辱に向け「シーズンが続くような感じで投げていきたい」と意欲も新たな若々しいダルビッシュ有投手。ぜひとも世界王者&サイヤングの称号を手にして欲しいですね。
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